[ 車の理論と、基礎知識が自然と身につく情報誌!]

 車の事典
   中高年と初心者のための『車読本』

             by CARLIVE SEEKER『車は1/1の模型だね』

                          
                      − 第42号 2006.09.27 −   
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  ☆皆様、お元気でしたか!!
      ご購読いつもありがとうございます。
                      
         そして、はじめての方には、ご登録ありがとうございます。
 
    ◇これからも皆様方に、愛され、支持される、
     メールマガジンを配信できるよう、努力してまいります。

     よろしくお願いいたします。
           
    ‐このメールマガジンは‐

    難しいクルマの専門用語を、極力やさしい言葉におきかえて
    中高年、初心者の皆様方にも、ご理解していただけるように
    お伝えしているつもりですが、

    時に、専門的な用語をつかったほうが、ご説明しやすい場合
    もあります。

    そのような場合でも、用語の解説を付記していきますので、
    ご安心ください。

    また、このメールマガジンを読み進めていくことで、
    自然と専門知識を身につけ、ご家族やお友達に、ちょっぴり
    うんちくを傾けられてはいかがでしょうか。

          [等幅フォントでお読みください]

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    それでは、今日もご一緒に!
  
    ★ やさしい自動車工学【エンジン編】
  
    前回から始まった「燃焼過程、規制の条件」は如何でしたか?

    特に、「混合気の乱流」は、
    最重要項目ですので、ぜひ覚えておいて下さいね。
 
    それでは、今日のテーマ。

    【シリンダー内の正常燃焼】normal combustion
    [燃焼を規制する条件・続編]

    ◆「混合比」

    混合比によって
    「燃焼速度」が変化することは、すでに前の号で述べた通りです。

    一般に、
    「最大出力混合比」の付近で「燃焼速度は最大」となり、
    また「燃焼温度も最高」となります。

    このように、混合比によって「燃焼速度」「燃焼温度」が、変わる
    のです。
   
    ◆「吸入負圧」

    吸入負圧が大きくなると、
    「燃焼速度は遅く」なり、シリンダー内の「残留ガス」も多くなる。
     
    このために、

    ディストリビューターの「バキュム・コントロール」を用いて、
    吸入負圧の大きいときに「点火時期」を進角(クランク角の上
    で早くする)させる必要があるのは、

    この燃焼速度が遅くなるためなのです。

    注。吸入負圧が大きくなると言うことは、
      −50から、−400 mmHg になると言うようなことです。

    ◆「吸気温度」

    吸気を加熱すると、

    燃焼速度は多少遅くなるのですが、このことは、「静止ガス」の
    場合とまったく逆の傾向にあるわけですね。

    シリンダー内においては、

    ガスの加熱によって混合気の「粘度」が増し、点火(着火)前の
    ガスの小規模な渦動(乱れ)が減少するためと言われています。
     
    ◆「排気圧力」

    排気圧力の影響ということは、

    「残留ガスの影響」と言うことになります。
    排気圧力が増すと、残留ガスの割合も多くなると言うことですね。

    ◆「空気中の水分」

    空気中の水分が増えるにつれて、燃焼速度は遅くなる。

    ◆「点火時期」

    早すぎる点火は、

    混合気の温度が低く、「燃焼過程」で述べた第一期(感応期)が
    長く、

    また遅すぎる点火は、

    混合気の「乱流が減少する」ことの他に、燃焼室の「容積を大き
    くする」ために、第二期が大きくなります。

    それに、

    早すぎる点火は、最高圧力時の「熱損失」が大きく、
    遅すぎる点火は、後燃えが大きく「排気系統の過熱」をきたし、
   
    いずれも場合も、効率、出力の低下を招きます。

    その他にも、

    点火プラグの状態、またその取り付け位置などによっても、
    「燃焼を規制する条件」に大きく影響を与えるのですが、
    ここでは、省略いたします。

    このように、

    シリンダー内において、混合気の燃焼をコントロールする条件が、
    様々に存在することをご理解いただけましたか。


    ※これらの規制を解決して、

    「強い火花点火」と理想的な「火焔伝播」を得ることが、
    エンジン設計の根幹なのです。
       
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    ☆ やさしい航空工学【航空力学編】
    
    ここでは、
    筆者のライフスタイルであり、また専門分野の一つでもある、
    航空工学について少し遊んでみたいと思います。
    
    どうぞ楽しんでください。

    前回の「高揚力装置」は、いかがでしたか。

    ◇飛行機の離着陸する時の
    「滑走距離の短縮」や、「低速飛行を可能にする」ために考えられ
    たのが、高揚力装置と呼ばれるものでしたね。

    その中の一つがフラップです。

    今日のテーマです。
    
    【翼型理論の基礎】
    [高揚力装置・続編]

    今回もフラップの続きです。

    ◇フラップの種類   
    4)隙間フラップ slotted flap
   
    これも翼型フラップの一種で、

    フラップを下げたとき、「主翼の後縁」と「フラップの前縁」との
    間に、「隙間が生まれる」ようになっていて。

    この隙間から、主翼下面の高い圧力(正圧)の気流が、主翼後縁の
    上面を流れる遅い気流(剥離を起こしかけている)に作用すること
    で「剥離」を防ぎ。

    高い揚力を得ています。

    ※このフラップの特長は、
    高い揚力を得ながら、通常発生する抗力も小さく、フラップ効果が
    大きいことから、

    大型ジェット機などに多く用いられています。

    また効果をより高めるために、

    フラップの枚数を二段、三段に増やすなどして、工夫を施している
    のです。

    5)ザップフラップ zap flap

    これは、
    増面積下げ翼の一種で、フラップを下げる(開く)と同時に後方へ
    移動するようになっているのですが、

    フラップ効果が少ないことから、今では用いられておりません。

    ◇前縁フラップ leading edge flap

    これは、
    いままで述べてきた一般的なフラップ(主翼の後縁型フラップ)
    と異なり、翼の前縁に装着されていてその働きを行っています。

    飛行中は、
    主翼の前縁に格納されていて、離陸、着陸時の迎え角が大きく
    なるときに、

    抗力の増大による「失速を防ぐ」ために、主翼の前方にせり出
    して「高い揚力」を確保しています。


    ※これも後縁フラップに比べて、
    抗力が少ないため、現在ほとんどの主力ジェット機に採用され
    ているすぐれたシステムです。

    クルーガーフラップと呼ばれる
    翼の前縁下面の一部を張り出した、異色のタイプもこれに含ま
    れます。

    
    次号もおたのしみに!
                    
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   ※初心者のための車講座
                
    ◎車を知る【構造編・エンジン】

    ◆[オイルポンプ]oil pump

    エンジンオイルを、
    エンジンの回転部分や摺動部分に送り込むためには、圧力が必要
    ですね。

    その「油圧」を生み出しているのがオイルポンプです。
    
    ※原理は、いたってシンプルです。
    ポンプケースに組み込まれた、二枚の歯数の違うギアを回転させ、
    その異なった回転方向(歯車が噛み合う側と離れていく側)同時
    に発生する、

    「加圧と負圧」を利用して、オイルの「圧送と吸引」をくり返し
    行っているのです。

    ポンプの種類は、
    このギア式のほかに、トロコイド式と呼ばれるトロコイド曲線の
    理論カーブを用いてつくられた、

    凹凸数の違う二つのローター
    (内径に曲線をもつ、外側のローターハウジングに内包された、
    外径に曲線をもつ内側のローター)との回転差から生まれた、

    「隙間の変化」によって出来る「加圧と負圧」で「圧送と吸引」
    を行っています。

    解かりやすいイメージとして、
    ロータリーエンジンの構造を思い浮かべてください。

    ローターの形状は違いますが、トロコイド曲線の理論を実践した
    ロータリーエンジン生みの親、ヴァンケル博士の傑作です。

    因みに、
    マツダのロータリーエンジンは、このドイツNSUヴァンケル社
    との技術提携で生まれたエンジンです。

    ※オイルの管理は、
    しっかり実行してくださいね。
    くれぐれも、「油断大敵!」にならないように。
                                             
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    謹告。
    このメールマガジンの、読者様のなかで
  
    1960年代当時、日産自動車追浜工場、第三実験課。(通称Y‐3課)
    に所属されていた方が、もしおられましたら、

    是非、是非、ご一報いただきたい。

    このメールマガジン紙上へ、三顧の礼をもってお迎えいたします。

    当時、日本は国をあげ、まさに重厚長大、怒涛の勢いで経済発展を
    推進してまいりました。

    自動車業界もその一翼を担い、国のキー・インダストリーとして、
    大いに躍進を遂げました。

    日産も、業界初のデミング賞を受賞するなど、
    「技術の日産」として確固たる地位をきずいたのです。
 
    誤解を恐れずに述べさせていただくならば、最も華々しく、パワー
    に満ち溢れていた頃ではないだろうか。

    後の日産の、多方面での活躍をみるまでもなく。

    そのなかにあって、

    Y−3課の存在は知られていても、その秘匿性ゆえ内容は一般の知る
    ところに非ず。

    しかし、そこから世におくりだされた名車の数々は、市場を席巻し
    紛うことなく、その実力を知らしめたのであります。

    今日、世界に冠たる自動車王国を築けたのも、当時の先人たちの、
    血のにじむ努力の賜物であります。

    激動の同時代をふりかえって、大いに語り合おうではありませんか。

    ご連絡お待ちしております。 
             
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    〓 編集後記 〓

    こんにちは、

    あれほど暑かった日々が、

    嘘のような、涼しい日が続いております。
    すっかり秋めいてきましたね。

    皆様の地方は、如何ですか?


    きょうは、

    お知らせです!


    当マガジンの読者さまで、アフィリエイトをされている方も
    多々、おられると思います。


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                            ‐hiro‐

                 ‐平成18年 9月 27日 22時50分‐                
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         こばやし ひろふみ
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