[ 車の理論と、基礎知識が自然と身につく情報誌!]

 車の事典!!
    中高年と初心者のための『車読本』

            by CARLIVE SEEKER『車は1/1の模型だね』
                          
                     −第70号 2010.01.03−
   
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 ☆皆様、お元気でしたか!!
       ご購読いつもありがとうございます。
                      
     そして、はじめての方には、ご登録ありがとうございます。
        
 ‐このメールマガジンは‐

 難しいクルマの専門用語を、極力やさしい言葉におきかえて
 中高年、初心者の皆様方にも、ご理解していただけるように
 お伝えしているつもりですが、

 時に、専門的な用語をつかったほうが、ご説明しやすい場合
 もあります。

 そのような場合でも、用語の解説を付記していきますので、
 ご安心ください。

 また、このメールマガジンを読み進めていくことで、
 自然と専門知識を身につけ、ご家族やお友達に、ちょっぴり
 うんちくを傾けられてはいかがでしょうか。

     [等幅フォントか、MSゴシックでお読みください]

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 それでは、今日もご一緒に。
    
 初心者でもプロの知識が!

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  ★ やさしい自動車工学【エンジンの性能編】  
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 創刊以来、

 自動車エンジンの、性能に関する基礎的な知識(基本用語)につい
 て、お伝えしてまいりましたので十分ご理解された事と思います。

 ある意味、自称プロの人たち以上にですよ。

 尤も真のプロフェッショナルは、自ら自身のことをプロとは申しま
 せんが。。

 また機会をみて、
 重要な項目に関しては、繰り返し復習をしていきますね。

 それでは、今日のテーマ

 「エンジンの性能・まとめ」

 いままで、
 エンジンの性能について述べてきましたが、その基本は「出力」に
 関係したものです。

 ◆たとえば、エンジンの「絞り弁開度」では、
 エンジン回転数や燃料の消費量を一定にしておいて、出力を大きく
 できれば、その結果「燃料消費率」は、向上したことになります。

 このように、燃費率のことを考えただけでも、「エンジンの出力」
 が大きく関わってくるのですね。

 ◆ご存知のように、自動車のエンジンは内燃機関でしたね。
 また人間も広義の意味では、「内燃機関」といえるのでしょう。

 まず、人間は食事をすることで「燃料供給」をしている。
 つぎに供給された食事を「消化・吸収」して、

 得られた栄養分(燃料の気化、圧縮)を、呼吸することで取り入れ
 た血液中の酸素によって、

 体内で「燃焼」させ、カロリーを発生しエネルギー(出力・馬力)
 を得ているのです。

 このことから、
 エンジンを人間に置きかえてみると、エンジンの出力を考えるとき
 どうすれば良いのか、よく理解できることとおもいます。

 ◆エンジンの出力の基本は、「バルブ・タイミング」でした。
 このバルブ・タイミングの設定によって、エンジン特性(性格)が
 大きく変わってくる。

 上述したように燃料消費率にも大きな影響を与えています。
               
                    ‐次回をお楽しみに‐
                                     
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 大空に夢を!

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 ☆ やさしい航空工学【基礎編】
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 ここでは、

 筆者のライフスタイルであり、また専門分野の一つでもある、
 航空工学について少し遊んでみたいと思います。
    
 どうぞ楽しんでください。
   
 航空力学【安定性】編

 ここで述べられている事柄は、
 なにも航空工学に限られていることではありません。

 お伝えする項目には、
 とうぜん自動車工学にも応用できる内容を数多く含んでおります。

 そのような視点から、

 とかく専門的になりがちな文章は、極力さけてご説明をくわえてい
 くつもりです。


 今日のテーマです。


 ◇[縦の安定]

 1)主翼の釣り合い

 木の葉が舞い落ちる様子を見ていると、ひらひらと舞うように落ち
 てきますよね。

 鳥のように滑らかに舞うことはできません。

 これは、飛行機の主翼にも言えることで、迎え角の小さい場合は機
 首が下がり、逆に迎え角が大きいと機首があがります。


 またその中間の迎え角では、回転モーメントが0になるので、回転
 を起こさず安定する。

 このように、釣り合った迎え角から、僅かでも迎え角を増すと頭上
 げになり、反対に少しでも迎え角を減らすと頭下げになる。


 これは、迎え角に変化が生じたとき、元の状態に戻そうとするモー
 メントが働かないだけでなく、

 逆に元の状態より、
 更に遠ざけるモーメントが作用するため、主翼だけを考えた場合に
 は、先の木の葉と同じように、非常に不安定きわまりない動きにな
 って危険です。

 これを解消するために、次に述べる対策が必要になるのです。


 2)尾翼の釣り合い

 尾翼に働くモーメントも、基本的には主翼と同じといえます。

 しかし主翼と明らかに違うのが、飛行機の重心を考慮にいれたとき、
 主翼が飛行機の重心にまたがっているのに、尾翼は反対に重心より
 離れた位置にある。

 これは何を意味するかと言うと、
 尾翼の迎え角が大きいと頭下げになり、反対に迎え角が小さい場合
 頭上げ(機首上げ)になる。

 そして中間のある迎え角で釣り合っている。

 すなわち、この釣り合っている迎え角より僅かでも迎え角が増える
 と機首が下がり、迎え角を減らそうとするモーメントが働き、

 逆に釣り合った状態より、少しでも迎え角が小さいと機首が上がり、
 こんどは迎え角を増やそうとするモーメントが発生する。

 このように、
 主翼の迎え角と尾翼の迎え角が、互いに作用しあって、迎え角の変
 化から生じる翼(飛行機)の不安定を、元の安定した状態にもどす
 働きをしているのです。
           
                     ‐次回へ続きます‐
                    
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 ちょっと一息!

 《喫茶室》

 ◇[エリッヒ・ハルトマン] Erich Alfred Hartmann
            
  ‐黒い騎士‐ 

 一見小柄に見えるが、身長170cm、体重70kgは当時の戦闘
 機パイロットとしては、それ程小さくはない。

 1922年4月19日、ドイツ南部ヴェルテンベルク州シュツット
 ガルトに程近い、ワイスアッハに生まれる。

 連合国に、砂漠の狐と恐れられた北アフリカの雄、ロンメル将軍と
 同郷。

 このことから、二歳半先輩でアフリカの星とうたわれた、ドイツ空
 軍の至宝、マルセイユと変わって、

 北アフリカで、地上のロンメルと空のハルトマンとの同郷コンビに
 よる戦闘が実現していたら。。

 ふとそんな思いが浮かんでくる。

 当代随一の撃墜を誇ったハルトマンでも、決して初めから、優れた
 戦績を残せたわけではない。

 1942年10月東部戦線に配属、すでに独ソ戦が始まって一年以
 上が過ぎていた。

 その翌月の11月5日になって、ようやく念願の一機撃墜を果たす。

 それから約半年後の1943年4月、出撃回数100回でなんとか
 七機を撃墜。

 まさに遅咲きのエースだった。

 そんなハルトマンに、初陣のほろ苦いエピソードがある。
  
    
                       ‐次回に続く‐
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  初心者のための車講座。
              
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  ◎ 車を知る【出力編】  
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 【出力向上と諸問題】

 この項では、
 上記の「やさしい自動車工学」の項目を補完する意味で取りあげて
 います。
  
 今日のテーマ

 ◆「バルブ・システム」valve system

 今までにも述べてきたように、
 エンジンの出力向上には、圧縮比の高い燃焼室へ、たくさんの空気、
 いわゆる大量の混合気を燃焼室に送ってやればよい。

 それには、上述の「やさしい自動車工学」にもあるようにバルブ・
 タイミングが大きくかかわってくる。

 そしてそれらの条件を満たす、
 基本的な機構を「バルブ・システム」と言っています。

 まずその種類には三種類あって、バルブを駆動するカムシャフトの
 配置の場所(位置)によって、三種類に別けられている。

 1)OHV(オーバーヘッドバルブ)over head valve

 かって最も多く採用されてきた、標準的なバルブ機構です。

 その名の通り、バルブはシリンダーヘッドに設置されている。

 カムシャフトは、
 クランク軸の側近に配置されているので、エンジンの重心位置を低
 くすることができる。

 比較的、簡単な構造のため多くのエンジン形式に用いられてきた。

 カムの回転運動がプッシュロッドからロッカーアームを経て、上下
 運動に変えられバルブの開閉がおこなわれる。

 このため、エンジンの高速回転にともない、長いプッシュロッドの
 慣性重量が干渉して、

 カムの高速回転を正確に伝えられず、バルブ・タイミングに狂いが
 生じ、吸排気効率が著しく低下する。

 それによって、エンジンの回転レスポンスも悪く、また高速回転に
 も限界があり、高回転エンジンには不向きとなった。


             今日はここまでです

                   おつかれさまでした。
                         
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 〓 編集後記 〓

 明けましておめでとうございます。

 前回から早、半年近くも経ってしまいました。
 これでは、存在しないも同然ですね。

 こんな時、必ずご心配してくださる方々がいらっしゃいます。
 有難いことです。

 背中を押されながら、これからも続けてまいります。

 余りにも手を広げてしまったかなと、反省しております。

 今年も頑張っていきます。

 よろしくお願いいたします。         
            
                          ‐hiro‐

                 ‐平成22年1月3日 23時00分‐
              
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