[ 車の理論と、基礎知識が自然と身につく情報誌!]

 車の事典
   中高年と初心者のための『車読本』

             by CARLIVE SEEKER『車は1/1の模型だね』
                          
                      − 第43号 2006.10.04 −   
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  ☆皆様、お元気でしたか!!
      ご購読いつもありがとうございます。
                      
         そして、はじめての方には、ご登録ありがとうございます。
 
    ◇これからも皆様方に、愛され、支持される、
     メールマガジンを配信できるよう、努力してまいります。

     よろしくお願いいたします。
           
    ‐このメールマガジンは‐

    難しいクルマの専門用語を、極力やさしい言葉におきかえて
    中高年、初心者の皆様方にも、ご理解していただけるように
    お伝えしているつもりですが、

    時に、専門的な用語をつかったほうが、ご説明しやすい場合
    もあります。

    そのような場合でも、用語の解説を付記していきますので、
    ご安心ください。

    また、このメールマガジンを読み進めていくことで、
    自然と専門知識を身につけ、ご家族やお友達に、ちょっぴり
    うんちくを傾けられてはいかがでしょうか。


               [等幅フォントでお読みください]

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    それでは、今日もご一緒に!
  
    ★ やさしい自動車工学【エンジン編】
  
    二回連続でお伝えしてきた「規制の条件」は如何でしたか?
    
    これらの条件をクリアすることが、
    エンジンの性能に関わる最課題なのですね。

    そして、
    続いてこれも「重要項目」ですよ。
 
    それでは、今日のテーマ。

    ◆【シリンダー内の正常燃焼】normal combustion

    ◆[燃焼温度]

    燃焼ガス温度は、

    点火プラグの先端部分が最も高く、反対側(プラグ先端より遠い部分)
    が一番低い。

    ◆これは、

    点火プラグ端の燃焼ガスは、燃焼が進むにつれて圧力が上がり、
    「断熱圧縮」されるためと言われております。
   
    注。内燃機関のシリンダー内の、

      「燃焼ガス」サイクルは、等容変化、等圧変化、等温変化、
      断熱変化、およびポリトロープ変化などによって成り立って
      いるのですが、

      詳しい事は後述します。
         
    ◆またノッキングの場合には、

    ある点から急激に温度が上昇します。

    このことは、
    異常燃焼による急激な「断熱圧縮」が起こり、その瞬間の熱損失に
    くらべてエネルギー供給量が大きくなるためなのです。

    ◆燃焼温度が

    最高温度に達した後では、ノッキングを起こしたときの方が、
    「温度降下率」が大きくなっています。

    これは、燃焼ガスの過流のためにシリンダー壁への「熱伝導」が
    よくなり、

    「熱損失」が増加するためと考えられているのです。


    ※したがって、
    このことから、「排気温度」もノッキングを起こしたときの方が
    低く、「エンジン出力」も低下するのです。


    次回は、ノッキングについてお伝えします。
               
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    ☆ やさしい航空工学【航空力学編】
    
    ここでは、
    筆者のライフスタイルであり、また専門分野の一つでもある、
    航空工学について少し遊んでみたいと思います。
    
    どうぞ楽しんでください。

    前回までお伝えしてきた「フラップ」は、いかがでしたか。

    ◇飛行機の離着陸時に

    「滑走距離の短縮」や、「低速飛行を可能にする」ために考えられ
    たのが、高揚力装置と呼ばれるものでしたね。

    その中の一つがフラップでしたが、
    今回は似たような装置で、前縁に装着されている「スラット」に
    ついて述べていきます。
    
    今日のテーマです。
    
    ◇【翼型理論の基礎】

    ◇[高揚力装置・続々編]

    ◇「スラット」slat

    「隙間翼」slotted wing の一種。

    翼の迎え角が大きくなると、

    空気の境界層は、主翼からはがれて渦が発生する。
    いわゆる剥離現象が起きることは、すでにご存知の通りですね。

    ◇そこで、このような時に

    主翼前縁に装着されている「スラット」と呼ばれるものを作動させて
    前縁に隙間をつくることで、「剥離」を防いでいるのです。

    ・前の号で述べた「前縁フラップ」と同じ原理ですね。

    ◇これは、

    通常の飛行時には、主翼の前縁に「風圧で密着」していますが、
    迎え角が大きくなるような離着陸の時には、

    ◇翼の上面を流れる負圧の気流に、吸いあげられて自動的に前縁から
    浮き上がり、

    ◇主翼前縁との間に、隙間をつくり、この隙間を通って主翼下面から
    上面に空気がながれて、

    ◇主翼上面の気流の「剥離」を遅らせて、「最大揚力係数」を増加
    させる働きをしているのです。

    ◇スラットの種類

    1)固定式:最初から隙間を設けて取り付けてある。

    2)手動式:離着陸の時のように、必要に応じてパイロット自身が
         操作して隙間をつくる。

    3)自動式:上記で説明した、翼前縁から上面に流れる「負圧」の
         変化を利用して自動的に隙間をつくる。

    などの種類があります。

    ※ここで、注意して頂きたいのは、

    この「スラット」と主翼の間にできる隙間を「スロット」と呼んで
    いるのですが、スラットとお間違えのないように!
                      
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   《喫茶室》

    ◇先の号でお知らせした「紙飛行機!」

    楽しんでおられますか?
    私も早速ダウンロードして作ってみました。

    が、‥‥ 結論から言って、

    これが結構むずかしい。

    プリントする厚紙の種類(紙質、厚み)などを変えてみながら、
    挑戦をくりかえしています。

    現時点では、「PMマット紙 0.23mm」が最も好結果でしょうか。

    当マガジン
    ☆やさしい航空工学『航空力学』を駆使しながら、悪戦苦闘を続け
    ております。

    翼に微妙な捻りを

    加える(揚力を変える)だけでも、かなり飛行特性が変化して、
    理想のスタイルが、なかなか決まらないのも苦労するところです。

    でも、ハッキリ言って、これがあるから楽しいんですね。

    とは言うものの、
    事実。「紙飛行機」と「実機」では理論的にもかなり隔たりがある
    ことも確かです。

    ▽まずその違いは、
    後々、☆やさしい航空工学でも触れてまいりますが。

    ・重心位置の違いがあります。

    実機では、翼弦線より前にあって、紙飛行機は、翼弦線より後方に
    あるのが多い。(模型モデルによって変わることもありますが。)
    
    ・水平尾翼の「翼面積」の違い。

    実機と比べて、紙飛行機(模型飛行機、全般に言えること)の、
    水平尾翼は「主翼の翼面積」に比べて大きいのです。

    ・翼の縦横比「アスペクトレシオ」の違い。

    実機は、縦横比が大きく、つまり横に細長いのですが、
    模型では、一般に小さい。

    ・そして、もう一つは、
    
    前縁半径の違い。ご存知!翼前縁の丸い厚みの部分ですね。
    もう言うまでもなく、紙飛行機の前縁は限りなく0に近いですね。


    ▽実機で言う、超音速機の主翼の形状でしたね。

    これでは「迎え角」が少しでも大きくなると主翼の上面を流れる
    空気の「剥離」が起きて簡単に失速ですね。


    この他にも、
    「実機」と「模型機」との、「理論上の差異」を生じる要因は、
    いろいろありますが。


    いずれ機会をみて、お伝えしたいと思います。


    それよりも、
    そんな理屈抜きで大いに楽しんでおりま〜す。

    
    また先回の
    ダウンロードをお忘れの方は、こちらからもう一度。

    どうぞ。⇒ http://cp.c-ij.com/japan/papercraft/

    ぜひ楽しんで!ください。

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    ※初心者のための車講座
                 
    ◎車を知る【構造編・エンジン】

    ◆[ロータリーエンジン]rotary engine

    レシプロエンジンは、

    ご存知のように、ピストンがシリンダー内を「往復」することで、
    「四行程」を行っているのですが。

    ◆ロータリーエンジンでは、

    シリンダーに相当する、繭形をした内面をもつ「ハウジング」内に
    これもまた、ピストンに替わるおむすびの形をした「ローター」が
    回転することで、エネルギーを発生しているのです。


    ◆構造はいたってシンプルです。
   
    トロコイド曲線の理論をとりいれた、ローターハウジング内面の
    曲面上をローターの先端部分(アペックスシールと言われるピスト
    ンリングに相当する部分)が接触しながら回転移動を行い。


    ◆これにより、

    ローターとハウジングとの間に生まれる、作動室の容積の変化を
    利用して、四行程を行っています。


    ◆そして、

    このローターに発生する「回転エネルギー」は、ローターの中心を
    貫いているエキセントリックシャフト(クランクシャフトに当たる)
    を更に回転させトルクを得ているのです。


    注。エキセントリックシャフト:

      正確にはローターの中心ではなく、ローターハウジングの中心
      を通っていて、ローターの中心とは偏心でセットされている。

      これによって、ローターとシャフトとの回転差を生みだして、
      高い回転数を得ています。

    ※つまり、

    「燃焼エネルギー」をそのまま「回転エネルギー」に変換している
    わけですね。

    複雑な機構をもつバルブシステムもなく、クランク角を持った重い
    シャフトもいらない、小型軽量化を図れる画期的エンジンです。

   
      ▽ ロータリーエンジンの原理を図解で見ることができます。
        ⇒ http://www.urban.ne.jp/home/ishii/engin.html

    また当時、
    開発に拘わった、元マツダ社長の執筆による挑戦から成功までの
    物語です。 
          ↓ ↓ ↓

    8ページほどの簡潔なストーリーですが、

    行間から熱い情熱が伝わってきます。

          ↓ ↓ ↓

      ▽ エンジニアの真骨頂ですね。

        ⇒ http://asmic.com/rotary/re_deve.htm

    是非 ご覧になってください。

    一層、理解が深まると思います。                                                   
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    謹告。

    このメールマガジンの、読者様のなかで、
  
    1960年代当時、日産自動車追浜工場、第三実験課。(通称Y‐3課)
    に所属されていた方が、もしおられましたら、

    是非、是非、ご一報いただきたい。

    このメールマガジン紙上へ、三顧の礼をもってお迎えいたします。

    当時、日本は国をあげ、まさに重厚長大、怒涛の勢いで経済発展を
    推進してまいりました。

    自動車業界もその一翼を担い、国のキー・インダストリーとして、
    大いに躍進を遂げました。

    日産も、業界初のデミング賞を受賞するなど、
    「技術の日産」として確固たる地位をきずいたのです。
 
    誤解を恐れずに述べさせていただくならば、最も華々しく、パワー
    に満ち溢れていた頃ではないだろうか。

    後の日産の、多方面での活躍をみるまでもなく。

    そのなかにあって、

    Y−3課の存在は知られていても、その秘匿性ゆえ内容は一般の知る
    ところに非ず。


    しかし、そこから世におくりだされた名車の数々は、市場を席巻し
    紛うことなく、その実力を知らしめたのであります。

    今日、世界に冠たる自動車王国を築けたのも、当時の先人たちの、
    血のにじむ努力の賜物であります。

    激動の同時代をふりかえって、大いに語り合おうではありませんか。


    ご連絡お待ちしております。 
             
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    〓 編集後記 〓


    おつかれさま、YS−11。
    戦後、日本人の手で初めて開発された「日本の翼!YS−11」

    40年以上に至る長い現役生活を終えて、

    静かにその翼を畳む時がきましたね。

    唯一、国産中型旅客機として開発された、YS−11。


    開発に関わる秘話も色々あるようですが、
    それは、後のお楽しみ。
   
    しかし、

    この度のYS−11引退劇は、ラインで飛んでいた旅客機のことで、
    この他の、例えば空自、海自、海保等で就役している現役機は、

    今のところでは、引退の予定はないようです。
   
    その数28機、まだまだ頑張ってもらいたいものです。
            
                           ‐hiro‐

                 ‐平成18年 10月 4日 22時30分‐
                
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         こばやし ひろふみ
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