[ 車の理論と、基礎知識が自然と身につく情報誌!]

 車の事典
   中高年と初心者のための『車読本』

             by CARLIVE SEEKER『車は1/1の模型だね』

                          
                      − 第31号 2006.7.12 −   
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  ☆皆様、お元気でしたか!!
       ご購読いつもありがとうございます。
                      
         そして、はじめての方には、ご登録ありがとうございます。
  
    ◇これからも皆様方に、愛され、支持される、
     メールマガジンを配信できるよう、努力してまいります。

     よろしくお願いいたします。

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    ‐このメールマガジンは‐

    難しいクルマの専門用語を、極力やさしい言葉におきかえて
    中高年、初心者の皆様方にも、ご理解していただけるように
    お伝えしているつもりですが、

    時に、専門的な用語をつかったほうが、ご説明しやすい場合
    もあります。

    そのような場合でも、用語の解説を付記していきますので、
    ご安心ください。

    また、このメールマガジンを読み進めていくことで、
    自然と専門知識を身につけ、ご家族やお友達に、ちょっぴり
    うんちくを傾けられてはいかがでしょうか。

               [等幅フォントでお読みください]

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    それでは、今日もご一緒に!

    ★ やさしい自動車工学

    前回の「各、燃料系統の分担」続編は、いかがでしたか。

    このように気化器の内部において、

    各、燃料系統の種類に応じた、働きと役割分担があるわけですが、
    その機能と構造は、まさに精緻を極めているのです。
    
    それでは今日のテーマです。

    ▼混合比

    ◆【混合比の値】

    エンジンの「排気ガスの成分」は、
    「混合比」によって変化するのですが、なかでも特に炭酸ガス CO2、
    酸素 O2、一酸化炭素 CO の量が著しく変わります。

    もちろんこの他にも、
    窒素酸化物 NOx 炭化水素 HC などが含まれています。
   
    ◆そして炭酸ガス CO2 の量が変化すると、

    そのガスの「熱伝導率」が、変わり、この性質を利用して、
    「空気の熱伝導率との差」を測定すれば、炭酸ガス CO2 の量が
    判りますね。

    そこでこの原理を使って、
    炭酸ガス CO2 のかわりに、混合比を計器に目盛っておけば、
    直読できる「混合比計」ができます。便利でしょう?

    ぜひ、自作してみてください。

    きょうは、ここまでです。

    今まで数回に亘って、混合比に関して述べてきましたが、
    次回から、そのまとめをしてみたいと思います。

                       おたのしみに!
      
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    ☆ やさしい航空工学

    ここでは、
    筆者のライフスタイルであり、また専門分野の一つでもある、
    航空工学について少し遊んでみたいと思います。
    
    どうぞ楽しんでください。

   ◇ 前回の「翼に生じる揚力」いかがでしたか?
  
    「ベルヌーイの定理」を良くご理解できたことでしょう。

    さあ!そこで前回のクイズです。

    なぜ航空機(飛行機)のスピードは速いのか?

    もうお判りですね?

    答えは「揚力」です。‥‥?

    大気中を飛行する、

    飛行機の大きさや重さには、様々な種類があるわけですが、
    それぞれの飛行機に見合った揚力が、当然必要になりますよね。

    その「揚力の大きさ」は、

    翼に流れる気流の速さによって変化することは、すでに述べた
    通りです。

    このように、

    ◇「ベルヌーイの定理」を当てはめてみれば、
    翼に揚力を発生させるのに、それに見合った速い空気の流れ(量)
    が必要でそのために、飛行機は自ら速いスピードで飛行する必要
    があったわけですね。

    飛行機は速いのではなく、
    速くなければ、飛ぶことが出来なかったのです。

    つまり、一般的な飛行機の宿命として、

    大気中を、速いスピードで移動しなければ、浮くことさえ出来ない
    わけで、そのために、強力な推進力が必要になってくるのです。
       
    では今日のテーマ。

    ▽流体力学の基礎

    ◇【層流と乱流および境界層レイノルズ数】
   
    例えば水道の蛇口を、
    あるていど開いたときに、流れでる水は真っ直ぐに、糸を引いた
    ように出てきますが、

    これが「層流」です。

    さらに蛇口を大きく開けたとき、
    流れでる水は乱れながら、ほとばしり出てきますよね。

    これが「乱流」です。

    解かりやすいでしょう。

    以上、二つの流れの状態を、
    イギリスの工学者レイノルズが、1883年に数値化をして、
    次の式を導きました。

           流体の密度×流体の速度×物体の形状、大きさ
    レイノルズ数=―――――――――――――――――――――
                  流体の粘性係数

    
    さらに、この式を上の例に当てはめて考えると、
     
            水道管を流れる水の速度×水道管の内径
    レイノルズ数=――――――――――――――――――――
                 水の粘性係数


    このように、簡単な式に置き換えることができます。
    
    ◇この式から、
    「レイノルズ数」が、小さいときは層流で、大きいときの流れが
    乱流になることを証明したのです。

    ◇そして、流れが「層流」から、
    「乱流」に変化することを「遷移」と呼び、このときのレイノルズ数
    を「臨海レイノルズ数」と言います。

    『飛行機を設計する場合に、
    縮尺模型をつかって、揚力、抗力を測定するのですが、

    このときに注意することは、レイノルズ数を実物と同じように
    しなければならない。と言うことなのですが、

    現在においては、
    これを同じ数値にするような、風洞実験は不可能なのです。』
               
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    今日の本題。

    ◎車を知る【構造編】

    ◆[エキゾーストマニホールド]exhaust manifold
       及び[エキゾーストパイプ]exhaust pipe

    直訳すれば「排気用多岐管」、及び「排気管」そのままですね。

    前回の「四行程」の説明での通り、
    「燃焼膨張」を終えた、「高温、高圧ガス」をピストンの上昇と共に、
    「排気バルブ」から大気中へ排出するわけですが、

    ◆この場合に、燃焼室の排気ポートに接続された、マニホールドから
    排気管を通り、さらにマフラーで消音、減圧されて大気中に、
    吐き出されていくのです。

    ボイラーの煙突と同じ原理ですね。

    また「排気効率」を高めるには、
    管の長さ、径の大きさ、それに取りまわし等が大きく影響して
    くるので、

    その設計においては、
    エンジン特性、吸入効率、なども考慮して決定されているわけで。

    無闇な改造は、見た目や感覚とは反対に、クルマの性能を著しく
    損ない、極めて的外れな行為としか言えないのです。

                           ご注意を。                                                                           
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    謹告。

    このメールマガジンの、読者様のなかで、
  
    1960年代当時、日産自動車追浜工場、第三実験課。(通称Y‐3課)
    に所属されていた方が、もしおられましたら、

    是非、是非、ご一報いただきたい。

    このメールマガジン紙上へ、三顧の礼をもってお迎えいたします。

    当時、日本は国をあげ、まさに重厚長大、怒涛の勢いで経済発展を
    推進してまいりました。

    自動車業界もその一翼を担い、国のキー・インダストリーとして、
    大いに躍進を遂げました。

    日産も、業界初のデミング賞を受賞するなど、
    「技術の日産」として確固たる地位をきずいたのです。
 
    誤解を恐れずに述べさせていただくならば、最も華々しく、パワー
    に満ち溢れていた頃ではないだろうか。

    後の日産の、多方面での活躍をみるまでもなく。

    そのなかにあって、

    Y−3課の存在は知られていても、その秘匿性ゆえ内容は一般の知る
    ところに非ず。

    しかし、そこから世におくりだされた名車の数々は、市場を席巻し
    紛うことなく、その実力を知らしめたのであります。

    今日、世界に冠たる自動車王国を築けたのも、当時の先人たちの、
    血のにじむ努力の賜物であります。

    激動の同時代をふりかえって、大いに語り合おうではありませんか。

    ご連絡お待ちしております。 
             
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     〓 編集後記 〓

    サッカーW杯! 終わりましたね。

    イタリアチーム、優勝!おめでとう!ってところでしょうか。

    個人的には、
    ドイツか、イングランドに優勝してほしかったのですが。

    こればかりは、‥‥。

    つぎは、野球ですか。オールスター戦!
    
    それにしても、ジャイアンツ(巨人の方ですよ)弱いよな〜ァ。
    相変わらず、今年もダメか?
   
    ‥‥ 結局、F1 か。

                           ‐hiro‐

                   ‐平成18年 7月 11日 20時50分‐
                        
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