[ 車の理論と、基礎知識が自然と身につく情報誌!]

 車の事典
    中高年と初心者のための『車読本』

             by CARLIVE SEEKER『車は1/1の模型だね』

                          
                        − 第60号 2008.03.15 −
   
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    ☆皆様、お元気でしたか!!
          ご購読いつもありがとうございます。
                      
        そして、はじめての方には、ご登録ありがとうございます。
            
    ‐このメールマガジンは‐

    難しいクルマの専門用語を、極力やさしい言葉におきかえて
    中高年、初心者の皆様方にも、ご理解していただけるように
    お伝えしているつもりですが、

    時に、専門的な用語をつかったほうが、ご説明しやすい場合
    もあります。

    そのような場合でも、用語の解説を付記していきますので、
    ご安心ください。

    また、このメールマガジンを読み進めていくことで、
    自然と専門知識を身につけ、ご家族やお友達に、ちょっぴり
    うんちくを傾けられてはいかがでしょうか。

           [等幅フォントか、MSゴシックでお読みください]

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    それでは、今日もご一緒に。
    
    初心者でもプロの知識が!
  
    ★ やさしい自動車工学【出力編】 
    
    【エンジンの出力】

    創刊以来、
    自動車エンジンの、性能に関する基礎的な知識(基本用語)につい
    て、お伝えしてまいりましたので十分ご理解された事と思います。

    ある意味、自称プロの人たち以上にですよ。

    尤も。
    真のプロフェッショナルは、自ら自身のことをプロとは申しません
    が。。

    また機会をみて、
    重要な項目に関しては、繰り返し復習をしていきますね。


    ◆[吸入・排気行程]inhalation・exhaust stroke
    
    前回まで
    「出力を大きくする方法」について、チェックすべき項目を述べ
    てきましたが。

    今回からその内容を具体的に説明していきます。


    ◇吸入抵抗 inhalation resistance
    
    エンジンの出力を大きくするためには、

    吸入効率を上げて空気(混合気)を多く吸入する必要があることを
    お解りいただけたと思います。

    そこで、吸入効率をよくするためには、
    障害となる「吸入抵抗」を減らして、空気の吸い込み能力を高めて
    やればよいわけですね。

    エア・クリーナーから
    シリンダー・ヘッドの燃焼室までの、いわゆるエンジン吸気系統の
    経路については、


    吸入効率の面からだけ考えれば、
    吸入管(インテーク・マニホールド)等に極端な曲がりや、絞りの
    少ない、

    且つ断面積の大きい吸入管が望ましいのですが。
    
    しかし実際には、
    前にも触れたように、混合気の分配をよくするために、インテーク
    マニホールドを絞ったり、急な曲がりをあえて設けているのもある
    のです。

    このような理由から、
    上記のメリット、デメリットを計算して吸入管の形状を決定する必
    要が生じてくるのですね。
    
    一方、ディーゼル・エンジンや
    燃料噴射式ガソリン・エンジンでは、各シリンダー(気筒)別に燃
    料分配(供給)が、

    ノズルの噴射量によって簡単に変えることができるので、この点で
    吸入系統の設計は比較的楽になります。

    また吸入バルブで言えば、
    バルブのヘッド(傘の部分)の径と、リフト量(上下の移動量)は、
    吸入効率の面から考えれば、

    できるだけ大きくする方がよいのですが、これによってバルブに発
    生する重量や、加速度の増加による弊害が起きてきます。


    ※これらを解決するのに、
    吸入バルブが排気バルブに比べて、大きさの割合には軽く作られて
    いるのはこのためなのです。


    吸入抵抗を減らし、
    空気の吸入量を多くするために、相反する条件をクリアすることが
    如何に難しいかご理解いただけたと思います。
    
               
                         ‐次回へ続きます‐
                                     
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    大空に夢を!
      ☆ やさしい航空工学【基礎編】
  
    ここでは、
    筆者のライフスタイルであり、また専門分野の一つでもある、
    航空工学について少し遊んでみたいと思います。
    
    どうぞ楽しんでください。


    今日のテーマです。
    
    航空力学【性能】

    ここで述べられている事柄は、
    なにも航空工学に限られていることではありません。

    お伝えする項目には、
    とうぜん自動車工学にも応用できる内容を数多く含んでおります。

    そのような視点から、

    とかく専門的になりがちな文章は、極力さけてご説明をくわえてい
    くつもりです。

    [余剰馬力]Surplus horsepower

    前回と前々回にお伝えした利用馬力と必要馬力はいかがでしたか。

    そしてこのプロペラが発生する

    「利用馬力」と、飛行機をある速度で飛行させるのに要する「必要
    馬力」との間に存在する馬力があります。


    それを「余剰馬力」と呼んでいて。

    この余剰馬力が大きいほど、飛行機の上昇や増速時等に、より有利
    に効果を発揮できるのです。


    また余剰馬力は、
    「空気密度」との関係から、高度が高くなるにつれて小さくなり、
    ある高度に達すると 0 になります。


    ※この時の高度を「絶対上昇限度」と呼んでいて、
    この高度以上になると必要馬力が利用馬力を上回るので、航空機の
    飛行は不可能になります。


    つまり、
    要求される馬力がエンジンで供給(発生)できる馬力より大きけれ
    ば、出力の足りない分、飛行の条件を満たすことが出来なくなる。


    推力を得られなければ、もちろん翼に揚力も生まれませんね。

    したがって、
    そのまま飛行を続けようとすれば、当然「失速」に陥りかねないの
    です。

   
    ◇[水平飛行]Level flight

    航空機の飛行中には、さまざまな「力」が機体に作用しています。

    ・推力 thrust : 航空機が前進するのに必要な力(エンジンで発生
            する力)

    ・抗力 drag  : 上記の推力を妨げようとする逆向きの力(主に空
            気の抵抗力)

    ・揚力 lift : 航空機が空気中を進むことによって翼を上向きに
            持ち上げようとする力(これは翼の迎角によって
            も変化します)

    ・重力 gravity: 航空機自体の重量による下向きに働く力


    そして、
    この四つの力のベクトルが、それぞれの方向に均等に作用している
    状態を「水平飛行」と呼んでいます。

    ▽上記の力の関係から、
    飛行中の航空機の「速度を最小」にするには、揚力(この場合、翼
    の迎え角)を大きくすればよい。

    推力、抗力、重力は
    航空機それ自体が持っている固体に与えられた条件であるため、飛
    行中に変えることはできませんね。

    為に、速度を最小に出来る条件は揚力を変化(大きく)させること
    によって得られるのです。

    そして、この最小速度の時が「失速速度」となります。

    注)失速速度 stalling speed

    このままの状態を続けていくと、失速状態に突入する寸前の速度を
    言います。


    ▽さらに迎え角を増していくと、ある角度に達したとき翼の上面に
    気流の「剥離」が生じ、揚力が急激に減少し、反対に抗力が増大し
    て飛行が困難になる。

    このような現象を「翼の失速」と言い、もうこれ以上の飛行は不可
    能と言うことです。

    その後は、「墜落」そして「落下」に至るのです。


    筆者も、
    かって訓練飛行で失速テストを経験したのですが、これは何度経験
    しても気持ちの良いものではありません。


    ※詳しい内容は、過去号をご参照ください。
    
                         ‐次回へ続きます‐
                                            
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    ちょっと一息!

    《喫茶室》

    ◇[タッツオ・ヌヴォラリ] Tazio Nuvolari              
    ‐当代随一、天才ドライバー‐
    ‐最終編‐

    彼はまた、愛すべき奇行の持ち主でもあった。

    こんな話がある。

    若いころ住んでいた街に、自称発明家なる者がいて、その彼の作っ
    た怪しい飛行機らしきものを買ってきたヌヴォラリ。

    早速飛行を試みるが、地上滑走さえおぼつかない。

    それならばと屋根に上がり、
    こんどこそ飛ばんと挑戦!しかしなかなか飛び出さない。

    下からは、口の悪い連中がヤンヤと囃子たてる。

    そして、その数分後。
    地上には、インチキ飛行機の残骸と、小柄なヌヴォラリが長々?と
    のびていた。

    グランプリ・レースに話を転じてみよう。

    1935年、
    このサーキットを制すれば超一流の証になる、ドイツはニュルブル
    クリンクの難攻!サーキット。

    並み居る強豪達の中にあって、
    地元ドイツ勢のメルセデスをはじめ、取り分けアウトウニオンと比
    しては、

    排気量及びパワーで、はるかに劣るアルファ・ロメオで挑戦!

    誰の目にも、勝利の行方は明らかであった。

    しかし繰り返して言う、
    タッツオ・ヌヴォラリは天才ドライバー!なのだと。

    状況がいかに劣勢であろうとも、
    いや、戦況が不利であればあるほど、彼の戦闘本能!に火がつく。

    追走!につぐ追走!
    燃え盛る紅蓮の炎のように、悪魔の化身と化し、闘志は火達磨とな
    って他を圧し、

    最終ラップの22週目で、
    真紅のアルファ・ロメオは先を行く強敵メルセデスを捉え、ついに
    逆転優勝!を果たす。

    時、ヒットラー総統率いる、ナチス政権下のドイツで。。

    筆者は、
    このヌヴォラリと、後に台頭してくるアルゼンチンの雄ファンジオ
    (過去号を参照)との相対比するドライビング・スタイルがたまら
    なく好きだ。

    勇猛果敢!熱い火の玉となって爆走するヌヴォラリ。

    かたやどれほど困難な悪条件であっても、常に冷静沈着、正確無比
    に激走を続けるファンジオ。

    時代をこえて世にでた、両雄に想いを馳せるとき。。
    これほど個性に満ち溢れたドラマチックなレースシーンを、
    いまはもう・・・・望むことは出来ない。

    また後の一時期、
    コンペティション・スタイルとして、特にスターリング・モスが好
    んで用いた、

    あの腕を伸ばしてステアリングを操作する、ストレッチ・アームの
    ドライビング・スタイルや、

    いまでは誰もが知る、
    高速でコーナーを攻める走法として、基本的なテクニックにもなっ
    ている、四輪を滑らせてコーナーを回る「ドリフト走法」も、

    彼、ヌヴォラリが編み出した、テクニックだったのです。

    何れにせよ、、
    世界中のモータースポーツ・ファン、ことさらイタリア国民は、
    彼の故郷マントヴァにちなんで、

    Mantovano Volante 天駆ける!マントヴァ人と称え。

    いまでも、英雄として愛し続けている。


    イタリアの小さな町。
    古い石畳の路地を、時折、タイヤを軋ませながら駆けぬけてゆく!
    ロマンス・グレーの紳士?・・達の胸中は。。


    きっと、ヌヴォラリなのかもしれない・・・・。
                                   ‐hiro‐
     
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     初心者のための車講座。
                
    ◎ 車を知る【ホイール編】 
  
    【ホイールの基礎知識・続編】

    タイヤとサスペンションを仲介するパーツで、デザインや材質にも
    様々な種類が用いられています。


    ◆[ピッチ・サークル・ダイアメーター]pitch circle diameter

    記号:PCDで表わされる。

    ホイールの
    ハブボルトの穴の中心点を、それぞれ結んでできる円の直径mm
    を言います。

    ▼これはホイールの交換、
    及び変更(インチ・アップ等)を行うような場合に、そのクルマの
    PCDとホイールのPCDの数値が一致したものを選べば、

    ボルトの本数と同じホイールの穴数ならば、互換性があり使用でき
    るということです。


    国産乗用車の場合、
    114.3mm か110.0mm が多く用いられています。
    
    
                         ‐次回に続きます‐
    
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    〓 編集後記 〓

    いよいよ春ですね。

    当地も、ときたま春の嵐に見舞われながら、日、一日と桜の季節に
    近ずいています。

    梅の蕾もほころびはじめ、食卓に載ったフキノトウや、頬を撫でて
    いく風の香からも、

    春の息吹が感じられます。

    そんな春の訪れでさえ、
    花粉症の人達にとっては、辛い時期にもなって、悲喜こもごもに迎
    えているのです。   
            
                             ‐hiro‐

                    ‐平成20年03月15日 23時00分‐
              
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         こばやし ひろふみ
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