[ 車の理論と、基礎知識が自然と身につく情報誌!]

 車の事典
    中高年と初心者のための『車読本』

             by CARLIVE SEEKER『車は1/1の模型だね』
                         
                      − 第39号 2006.09.06 −   
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      ☆皆様、お元気でしたか!!
      ご購読いつもありがとうございます。
                      
         そして、はじめての方には、ご登録ありがとうございます。
 
    ◇これからも皆様方に、愛され、支持される、
     メールマガジンを配信できるよう、努力してまいります。

     よろしくお願いいたします。
           
    ‐このメールマガジンは‐

    難しいクルマの専門用語を、極力やさしい言葉におきかえて
    中高年、初心者の皆様方にも、ご理解していただけるように
    お伝えしているつもりですが、

    時に、専門的な用語をつかったほうが、ご説明しやすい場合
    もあります。

    そのような場合でも、用語の解説を付記していきますので、
    ご安心ください。

    また、このメールマガジンを読み進めていくことで、
    自然と専門知識を身につけ、ご家族やお友達に、ちょっぴり
    うんちくを傾けられてはいかがでしょうか。

               [等幅フォントでお読みください]
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    それでは、今日もご一緒に!

   ●やさしい自動車工学

    前回の「混合気の点火(着火)」は、いかがでしたか。

    正常な燃焼が、
    「火花点火」と「火焔伝播」によるものであることが、
    お解りいただけたと思います。

    それでは、今日のテーマ。

    ▼【混合気の圧縮着火】compression ignition

    もうご存知のように、
    気体を「圧縮する」と、その気体の「温度は高く」なりますね。

    ◆可燃混合気も圧縮することにより、

    限度以上の温度に上げると、混合気は点火を待たずに、発火をする。
    このような、発火を一般に自然着火(自然発火)と言い。

    ◆そして、以上のような、

    圧縮のための高温による「自然着火」 auto ignition を、
    「圧縮着火」 compression ignition と言います。
   
    この場合ですが、
    その温度に達すると、瞬間的に着火するのではなく、「着火遅れ」
    と呼ぶ時間をかけて着火をするのです。

    また、火花点火や、
    熱面着火などの、外部エネルギーによって発生する火焔に比べて、
    「圧縮着火」は、火焔の核の「周辺混合気」への熱エネルギーの
    伝達が高いので。

    これによって、
    周辺混合気も、反応が進んでいる(着火状態)ために、
    僅かな刺激によっても火焔になり、焔の伝達速度(伝播速度)は、

    数100m/s ほどの速さにもなります。

    ◆そして、この早い火焔面が、

    エンジンの燃焼室、シリンダーの壁面、ピストンヘッド等に衝突
    して、「高周波のガス振動」となって、

    キンキンという「ノッキング」を発生させるのです。

    ここで、熱面着火について少し。

    ▼【混合気の熱面着火】

    混合気が
    点火プラグやエキゾーストバルブなど、高温の表面によって
    加熱されて着火することを、「熱面着火」と言い、

    着火した後は、火花点火の場合と同じように普通に火焔伝播して
    燃焼します。
            
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    ◌やさしい航空工学

    ここでは、
    筆者のライフスタイルであり、また専門分野の一つでもある、
    航空工学について少し遊んでみたいと思います。
    
    どうぞ楽しんでください。

    ◇前回の「空力モーメント」は、いかがでしたか。

    航空機の翼に働く、
    「空力モーメントと空力中心」の作用が、航空機の飛行特性
    に大きく影響をあたえているのですね。
    
    今日のテーマです。
    
    【翼型理論の基礎】

    ◇[翼の失速]

    前にも、
    お伝えした翼の失速について、もう一度考えてみます。

    普通、正常な飛行状態に於ける、主翼周辺の気流は、乱れの無い
    きれいな流れ(層流)をしています。
    
    ◇それを、「迎え角」を大きくしていくと、気流は乱れて(乱流)
    翼に空気の「剥離」を起こし、渦が発生し、航空機の飛行を妨げる

    と同時に「揚力」を失い、「翼の失速」を招くのです。

    ◇[翼型特性]

    前の号で説明したしように

    翼型には、色々な種類がありましたが、
    ここでは、「翼厚」「キャンバ」「前縁半径」を変える事によって、
    どのような変化が生じるのか述べてみたいと思います。

    ◇「翼厚」

    翼厚を薄くすると、
    空気の抵抗(抗力)は、小さくなると同時に揚力も小さくなる事は、
    先の号でもお伝えした通りですね。

    このことは、小さな迎え角によって失速することを意味しています。
    
    通常、翼厚を薄くした方が、

    空気力学の上では有利で、特に高速機に好んで用いられています。

    しかし、
    一般に、飛行機の脚は主翼に取り付けられているので、
    強度の上で、また脚の引き込みスペース、さらに燃料タンクの
    スペース等々の理由から、

    薄い翼にするには、限界があるのですね。

    注。燃料タンクの容積

      ボーイング747型:ドラム缶約950本。
      セスナ147型  :ドラム缶約1本。(200L)

    また次に、
    翼の最も厚い部分(最大翼厚)は、前縁から翼弦長の約20%前後
    でしたが、

    最近では、約40%くらいまでさげて抗力を小さくしている飛行機
    も現れています。

    つまり、それだけ翼の後縁に近付けたと言うことです。

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    ◇ここで、
    [やさしい航空工学]の読者さまに、ピッタリのプレゼント!を。

    最近、特に。
    50代の中年層を中心に、盛り上がっている遊びをご存知ですか?

    おそらく、
    子供の頃に熱中した思い出が、一つや二つはお有りでしょう。

    実は、「紙飛行機」で、それも組み立て式の本格派!です。

    正式には、
    動力を持たないので飛行機ではなく、「ペーパーグライダー」と
    いうもので、

    素材は、厚紙を使って飛行機を組み立て、ゴムまたは手で上空に
    向かって飛ばす。

    上手く気流を捉えれば、
    滞空時間1分から、300mの飛行距離も可能だと言う。

    全国各地で、
    愛好会やサークルが、続々と誕生しているとのことです。

    競技会も盛んで、

    中でも全国大会である、ジャパンカップには2000人が愛機と共に
    参加をする程、盛況!だった。
  
    そんな魅力の機体を手にしてみませんか?   
    それが、手軽にしかも無料で手に入るのですから。

    一度、体験してみては如何ですか。

    きっと夢中になる事、請け合いです。

    またデスクに置けば、大空への夢!も膨らみます。

    そしてもっと、
    本格的にチャレンジ!したいとお考えなら。

    そのときは、市販されている(300〜2000円くらい)機体を、
    お求めになられてはどうでしょう。
   
    ※工学博士、二宮康明氏が開発した。

    名機「ホワイトウィングス」が超人気!です。
    東急ハンズ等(大型量販店)で手に入ります。ご参考までに。
   
    でも先ずは、無料で初めてみてください。

    日本紙飛行機協会と、キャノンの提携で開いた、
    無料ダウンロード素材集の、ウエブサイト「クリエイティブパーク」
    で、6機種が無料ダウンロードできます。

    プリンターで厚紙に印刷して組み立てれば、気分は、パイロット!
    
    是非、楽しんでください。

         こちらからどうぞ。↓↓↓

         http://cp.c-ij.com/japan/papercraft/
                
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    今日の本題。

    ◎車を知る【構造編・エンジン】

   ▼[フライホイール]flywheel

    クランクシャフトの後端に、
    ボルトで取り付けられた重い「円盤状の弾み車」を言う。

    ◆クランクシャフトに発生した、    
    エンジンの「回転エネルギー」を吸収して、「慣性の力」に変え
    この慣性力を利用して、エンジン回転を滑らかにする働きをする。

    ◆この働きによって、
    エンジンの回転レスポンスの変動、つまりアクセルの増減による
    回転ムラ、またクルマの速度変化によるギクシャク感の緩和に、
   
    大きく貢献しているのです。

    『単純な構造ですが、ニュートン物理学、「慣性の法則」を
     見事に利用したシステムと言えますね。』
                                                
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    謹告。

    このメールマガジンの、読者様のなかで、
  
    1960年代当時、日産自動車追浜工場、第三実験課。(通称Y‐3課)
    に所属されていた方が、もしおられましたら、

    是非、是非、ご一報いただきたい。

    このメールマガジン紙上へ、三顧の礼をもってお迎えいたします。

    当時、日本は国をあげ、まさに重厚長大、怒涛の勢いで経済発展を
    推進してまいりました。

    自動車業界もその一翼を担い、国のキー・インダストリーとして、
    大いに躍進を遂げました。

    日産も、業界初のデミング賞を受賞するなど、
    「技術の日産」として確固たる地位をきずいたのです。
 
    誤解を恐れずに述べさせていただくならば、最も華々しく、パワー
    に満ち溢れていた頃ではないだろうか。

    後の日産の、多方面での活躍をみるまでもなく。

    そのなかにあって、

    Y−3課の存在は知られていても、その秘匿性ゆえ内容は一般の知る
    ところに非ず。

    しかし、そこから世におくりだされた名車の数々は、市場を席巻し
    紛うことなく、その実力を知らしめたのであります。

    今日、世界に冠たる自動車王国を築けたのも、当時の先人たちの、
    血のにじむ努力の賜物であります。

    激動の同時代をふりかえって、大いに語り合おうではありませんか。

    ご連絡お待ちしております。 
             
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    〓 編集後記 〓


    こんにちは、
    前回、取り上げた太陽系9番目の惑星、

    冥王星の降格劇に矢張りと言うか、アメリカ国民から待ったが
    かかりましたね。

    国際天文学連合(IAU)の決定に不満を持つ、

    アメリカ科学者達を中心に抗議活動を展開、約300人の署名に
    よる請願書を持って再定義を求めると言う。

    署名者数は、まだまだ増える見通し!

    その中心人物が、
    皮肉にも、太陽系惑星の中で、唯一つ、、探査機未踏の星、
    「冥王星」に向かって航海中の、

    アメリカ航空宇宙局(NASA)探査機「ニューホライズンズ」の
    主任研究員、アラン・スターン博士らである。

    それにしても、
    アメリカ天文学者が、唯一発見した惑星だっただけに、
    ことの外、思い入れも強いのですね。
    
                           ‐hiro‐

                 ‐平成18年 9月 6日 22
                
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