[ 車の理論と、基礎知識が自然と身につく情報誌!]

 車の事典
   中高年と初心者のための『車読本』

             by CARLIVE SEEKER『車は1/1の模型だね』

                          
                      − 第35号 2006.08.09 −   
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  ☆皆様、お元気でしたか!!
      ご購読いつもありがとうございます。
                      
         そして、はじめての方には、ご登録ありがとうございます。

    ◇これからも皆様方に、愛され、支持される、
     メールマガジンを配信できるよう、努力してまいります。

     よろしくお願いいたします。
           
    ‐このメールマガジンは‐

    難しいクルマの専門用語を、極力やさしい言葉におきかえて
    中高年、初心者の皆様方にも、ご理解していただけるように
    お伝えしているつもりですが、

    時に、専門的な用語をつかったほうが、ご説明しやすい場合
    もあります。

    そのような場合でも、用語の解説を付記していきますので、
    ご安心ください。

    また、このメールマガジンを読み進めていくことで、
    自然と専門知識を身につけ、ご家族やお友達に、ちょっぴり
    うんちくを傾けられてはいかがでしょうか。

              [等幅フォントでお読みください]

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    それでは、今日もご一緒に!

   ★ やさしい自動車工学

    前回の「混合比のまとめ・続々編」は、いかがでしたか。

    今回は、最後の総まとめです。

    前の号でも述べましたが、
    「完全燃焼」をさせるのに必要な「空気の量」は、ガソリンの成分
    によって変わるので。

    ◆その実態は、
    パラフィン族炭化水素系CnH2n+2が最も多く、
    燃料(ガソリン)1gを完全燃焼させるのに必要な「空気の量」は、
    「14.93〜15.10g」であり、

    ◆反対に最も少ないのは、
    アロマティック族(芳香族)系CnH2n−6で、
    ガソリン1gを完全燃焼させるには、「13.07〜13.47g」の
    「空気の量」が必要になります。
        
    その他の成分は、それぞれ上記の中間値となるでしょう。
   
    ◆このように、
    炭化水素の分子から言って、「理論混合比」は「約13〜15:1位」
    の範囲を持つことになるのですが、

    実際は、ガソリンは何種類かの炭化水素からつくられていて、
    「理論混合比」にこのような大きな差が生じることはありません。

    ◆それにしても、
    厳密に言えば、ガソリンの成分によって、「理論混合比」が変化
    することを、理解しておいてください。

    ◆また理論的にいえば、
    「パラフィン族炭化水素」の成分が多いガソリンに、
    設定、調整されたキャブレターの仕様には、

    「アロマティック族炭化水素」の多いガソリンの使用に対しては、
    当然、混合比は薄すぎる結果になるのです。

    もちろん、このような現象は、
    前の号でも述べてきたように、気化器の各「燃料系統のつながり」
    にも影響を及ぼすのは必至です。

    そして、
    『気化器(キャブレター)の仕様を決めるときは、
    これらのことも考えて、前述のように「最良燃費混合比」の
    近くになると、エンジンの安定性は幾分悪くなることもあるので、

    これ以上混合比を薄くすると、エンジンの出力は低下して不安定
    になる。

    このために、実用するには「最良燃費混合比」から、若干濃い方
    (安全側)に設定する。』と言うことでしたね。


    ◆以上のことから、
    ガソリンの成分によって、『理論混合比』が多少変化するわけで
    すが、「排気ガス分析」による「混合比計」は、「混合比」その
    ものを測定しているのではなく、

    CO2の量(濃いか、薄いか)を示しているのであって、
    厳密に混合比の数値を必要とする以外には、

    実用の段階では、ガソリンの「理論混合比」の変化をあまり考える
    必要はないのです。
        
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   ☆ やさしい航空工学

    ここでは、
    筆者のライフスタイルであり、また専門分野の一つでもある、
    航空工学について少し遊んでみたいと思います。
    
    どうぞ楽しんでください。

    ◇前回の「音速流・続編」は、いかがでしたか。
    
    しかし、飛行機すらなかった時代に、マッハ数が発見されていた
    なんて、驚きですね。

    だから理論物理学って、おもしろいですね。

    前述したように、
    飛行機の翼は、揚力を発生させるために、上面が湾曲して膨らんで
    いるので。

    飛行機自体は、
    音速以下で飛行しているにもかかわらず、翼の上面を流れる気流は、
    機体の他の部分を流れる気流よりも速く流れるため、

    翼上面の一部には、「音速」に達する部分もあります。

    ◇この時の飛行機の速度を「臨界マッハ数」といい。

    これより速い速度になると、「衝撃波」が発生します。
    
    ◇このように、
    飛行機の機体回りには、「亜音速と超音速」の異なった気流が常に
    発生している状態を。

    いいかえれば、
    マッハ数Mが、0.8〜1.2の範囲を「遷音速」と呼んでいます。

    当然、音速は気温によって変化することは、
    すでに先の号でも再三、述べているのでお解りですね。
    
    そうです。『標準大気』をもって比較するわけです。

    注。・臨界マッハ数 critical Mach number 
      飛行している、飛行機の速度が音速に近付き、衝撃波が発生
      して、抵抗が急激に増加しはじめる時のマッハ数をいう。

      ・亜音速 subsonic
      飛行速度が、音速を下回っている速度のことです。

      ・超音速 supersonic
      一般的には、音速以上のスピードを超音速と言うのですが、
      学術的には、音速付近(マッハ0.8〜1.2)を遷音速といって
      それ以上の速度を、超音速と言っています。

      各マッハ数は、前号を参照してください。
             
    それでは今日のテーマ。

    ▽翼型理論の基礎

    ◇【翼型各部の名称】

    飛行機が大気中を移動できるのは、
    揚力が働いているためであり、この揚力は翼によって生まれている
    わけですが。

    その翼について、少し述べてみたいとおもいます。

    ご存知のように、
    飛行機の翼を大別すると、「主翼」と「尾翼」とに分けられますね。

    ◇また、翼に生じる揚力は、ほとんどが主翼で発生していて、
    その主翼の断面を表わして「翼型」と呼んでいるのです。

    そして、ライト兄弟から今日までの、その翼型の歴史がそのまま
    飛行機の発達に大きく貢献してきているのです。

    ◇その内容も、
    以前の飛行機では、翼の付け根から翼端(翼の先端)まで同じ翼型
    を用いていたのですが、

    ◇近年の航空機、
    とくにジェット機においては、翼の付け根部分、中央、翼端等が、
    それぞれに異なった形状の翼型をしており、

    航空機メーカー独自の技術開発と、工夫がおこなわれています。
                  
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    今日の本題。

    ◎車を知る【構造編】

    ▼[ウォーターポンプ]water pump

    前回まで、数回に亘って、
    エンジンの冷却システムについて、極々簡単に述べてきましたが、
    きょう取り上げた「ウォーターポンプ」も目立たない存在ですが
    その働きは、いたって重要です。


    空冷、水冷または、
    液冷にかかわらず、ことエンジンは、熱エネルギーを動力にかえて
    いるわけで、くりかえし発生する熱量を、適温まで冷却し続ける
    宿命があるのです。


    ◆理由はいたって単純、明快です。
    総じていえば、高い「熱効率」を得ながら、「機械損失」を
    最小限に抑える。の一言ですが、


    それを達成するのに、
    じつは、様々な方法がエンジンに施されているのです。
    その一つに、エンジンの「水冷システム」があるのですね。


    ◆前回までの説明で、
    お解りのように「ウォータージャケット」と「ラジエター」の間を
    冷却水が循環して「シリンダーブロック」を冷やしているのですが、
 
    その冷却水の循環は、当然のこと「熱の対流」で自然循環がおこな
    われているのです。


    ◆しかしエンジンが、
    一定の温度(適温)以上になると、自然循環のみでは、冷却が間に
    合わず強制的に冷却水の循環を図る必要がでてきます。


    ◆『その冷却水の、強制循環をおこなっているのが、
                  「ウォーターポンプ」なのです。』

    地味ですが重要なパーツの一つだね。

    詳しい説明は、後々の号で!おたのしみに。                                                        
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    謹告。

    このメールマガジンの、読者様のなかで、
  
    1960年代当時、日産自動車追浜工場、第三実験課。(通称Y‐3課)
    に所属されていた方が、もしおられましたら、

    是非、是非、ご一報いただきたい。

    このメールマガジン紙上へ、三顧の礼をもってお迎えいたします。

    当時、日本は国をあげ、まさに重厚長大、怒涛の勢いで経済発展を
    推進してまいりました。

    自動車業界もその一翼を担い、国のキー・インダストリーとして、
    大いに躍進を遂げました。

    日産も、業界初のデミング賞を受賞するなど、
    「技術の日産」として確固たる地位をきずいたのです。
 
    誤解を恐れずに述べさせていただくならば、最も華々しく、パワー
    に満ち溢れていた頃ではないだろうか。

    後の日産の、多方面での活躍をみるまでもなく。

    そのなかにあって、

    Y−3課の存在は知られていても、その秘匿性ゆえ内容は一般の知る
    ところに非ず。

    しかし、そこから世におくりだされた名車の数々は、市場を席巻し
    紛うことなく、その実力を知らしめたのであります。

    今日、世界に冠たる自動車王国を築けたのも、当時の先人たちの、
    血のにじむ努力の賜物であります。

    激動の同時代をふりかえって、大いに語り合おうではありませんか。


    ご連絡お待ちしております。 
             
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    〓 編集後記 〓

    前回は、話が脱線して書けなかったことを、
    きょう続けていきますね。

    じつは、これからが落雷のシーズン、到来です。

    夏本番!楽しい行事が、目白押しだとおもいますが、
    同時に雷の発生が、一番多い季節でもあるんですね。

    落雷!をイメージしたとき、山や森、高いビルや建造物等を思い
    浮かべるとおもいますが。

    意外と忘れてならないのが、海辺の落雷です。

    周囲に、遮蔽物や高い建物がないので、僅かな高さでも、落雷の
    危険性は高いのです。

    また雷雲の放電作用においては、その特性によって必ずしも、
    高い所にアースするとは限らないので、十分に注意が必要ですよ。

    そして家庭における、電化製品等々!特にテレビやOA機器。

    中でも、パソコンへの影響は甚大です。

    落雷の被害といえば、人や建物などに直接落ちて大きな被害を
    もたらす「直撃雷」も怖いのですが、
    
    一方で「直撃雷」が建造物や木に落雷することによって、
    電流が電話線や電線、またはアンテナから流れ込んでくる。

    高い電圧(過電圧)を持った「誘導雷」がOA機器やパソコンに
    大きな被害をあたえるのです。

    またそれとは反対に、瞬間的に電圧が下がる「瞬時電圧低下」と
    いう現象もあるのです。

    ◇落雷の危険を感じたら、
    一番よい方法は、電源コンセント、それにインターネットの
    接続ケーブルを外す。と言えるのですが、

    常時接続で、その使用を強いられるパソコンやOA機器にとって
    咄嗟の場合、そのような方法は不可能と言わざるをえない。

    また留守中においては、なおさらのこと。

    そうゆう方にとっては、「対策装置」などの方法も、考えられては
    如何でしょうか。
   
    ◇たとえば、
    落雷によって、停電や過電流といった「電源異常」の状態になった
    場合に、自動的に内蔵電池により一定時間、正常な電力を供給する
    装置で、

    この供給している数分間に自動的にパソコンの電源を落として、
    データを保護する。

    無停電電源装置(USP)が、それです。

    ご心配のむきには、是非、試されてみては如何ですか。

                      ご参考までに。
  
                          ‐hiro‐

                 ‐平成18年 8月 9日 22時35分‐
                
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         こばやし ひろふみ
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